就労継続支援A型事業所で取り組む巾着袋づくり【利用者さんの力が活きるものづくりの現場】

2025年12月3日

大阪の就労継続支援A型事業所のMirrime zer0（ミライムゼロ）では、雇用契約にもとづいて働き続けられる環境が整えられており、安定した勤務と適切なサポートのもとで仕事に取り組むことができます。就労支援A型の特徴として、作業工程が明確で分かりやすい業務が設定されている点が挙げられますが、そのなかでも巾着袋づくりのようなものづくりの仕事は、手順が段階的で取り組みやすく、利用者さんの力が発揮されやすいとされています。

障害者の仕事として選ばれる領域は幅広く、軽作業や入力業務などに加えて、縫製やパーツ加工といった制作業務が含まれます。文献でも、作業工程の可視化や完成した成果物を確認できる仕事は、働く意欲の維持にもつながると報告されています。また、地域によっては「A型事業所募集」への関心が高く、大阪エリアでも「大阪就労継続支援A型募集」を検索する人が増えている傾向があります。

今回の記事では、巾着袋の制作工程を取り上げながら、どのような流れで作業が進むのか、現場ではどのような取り組みが行われているのかを丁寧に紹介します。「障害者就職支援 A型見学」に興味のある方にも、ものづくりの現場を具体的にイメージできる内容になっています。

ものづくりの現場から見える巾着袋制作の魅力

巾着袋づくりは、裁断、縫製、袋口づくり、紐通し、検品と、複数の工程を積み重ねて完成させる仕事です。利用者さんによって得意な作業が異なるため、ミシンを扱う人もいれば、紐通しのような手作業を担当する人もいます。役割分担の幅が広いことは、就労継続支援A型事業所におけるものづくり業務の大きな特長です。

また、完成した巾着袋は地域の販売先やオンラインショップに届けられることもあり、作ったものが誰かの手に届く実感を持ちやすい点も魅力だと言えます。A型事業所在宅勤務と併用できるケースはまだ多くありませんが、制作工程の一部を自宅で進められる事例もあり、ものづくりの幅は広がりつつあります。

それでは、巾着袋づくりの実際の工程を画像とともに見ていきます。

巾着袋に紐を通している手元の様子

巾着袋の制作では、最終工程のひとつとして紐通しが行われます。紐を通すために布の通し口へ細いパーツを差し込んで進めていく作業は、集中力と手先の確認が求められます。布の厚みや縫い目によって紐の滑り具合が変わるため、強く引きすぎないよう調整しながら進める必要があります。紐が均等な長さで揃うと、開閉のスムーズさが変わり、完成度にも影響します。利用者さんは一つひとつの動きを確認しながら丁寧に進め、工程を完了させます。

紐通しは作業の仕上げを担うため、工程を終えた瞬間に完成が近いことが実感しやすく、働く上での達成感にもつながります。

両ひもタイプの巾着袋の袋口を縫う工程

両ひもタイプの巾着は、左右どちらからも紐を引いて開閉できる仕様になっています。袋口づくりでは、布を折り返して縫うことで紐が通る“トンネル”をつくる工程が行われます。この縫製がまっすぐ整っていると、紐が引っかからずスムーズに動くようになります。ミシンを扱う際には針目の幅や布端の重なり具合を確認し、ズレが起きないよう慎重に進めることが重要です。利用者さんは職員と相談しながら、作業のポイントを押さえて工程を進めています。

袋口の幅が統一されていると見た目にも整い、後工程の紐通しにも良い影響を与えます。

紐を引いて形を整えた巾着袋の完成品

すべての工程を終えると、巾着袋は丁寧に形が整えられ、完成品として仕上がります。布の柄や素材の違いによって扱い方が変わるため、利用者さんは作業を重ねる中で自然と布の特徴に合わせた手順を覚えていきます。こうした一連の流れは、働いた結果が目に見える形となり、利用者さんが仕事の意義を感じられるきっかけにもなっています。

利用者さんの声

「最初は布の扱いに慣れず不安でしたが、作業を続けるうちに縫い目の確認の仕方や紐通しのコツが分かるようになりました。完成した巾着袋が並んでいるのを見ると、今日も仕事ができたと実感します。大阪で就労継続支援A型募集を探していたときに、ものづくりに関わる仕事を知り、ここで働きたいと思いました。」

職員の声

「巾着袋づくりは工程が複数あるので、利用者さんの得意な部分から取り組んでもらえるのが良いところです。はじめは不安がある方でも、作業を重ねると自然にリズムがつかめるようになり、自信を持って進められる場面が増えています。完成した巾着袋を見ると、その積み重ねが形になっていることを実感します。」

就労継続支援A型事業所では、巾着袋づくりをはじめとするものづくりの仕事が、多くの利用者さんにとって働くきっかけとなっています。作業工程が明確で理解しやすく、完成品が手元に残るため、自分の働きが目に見える形で感じられる点も魅力です。「就労継続支援料金」や仕事内容を事前に調べることで、自分に合った働き方を選ぶ助けにもつながります。